最終更新日:2026年9月2日
Macトラブル解決ガイド
Macのログインパスワードを忘れた時の対処
Macの起動後に入力するパスワードが思い出せない。何度入力しても受け付けられない。そんなときも、パスワードはリセットできる可能性があります。Appleは、ログインウインドウのリセットオプション、macOS復旧からのリセット、という順で対処法を案内しています。ただしFileVaultを使っている場合は、復旧キーの入力を求められることがあります。この記事では、Apple公式の情報をもとに、確認の順番とFileVaultまわりの注意点を整理して解説します。なお、本記事はご自身が所有するMacを前提としています。
IT初心者の七海さん
大介先輩、Macのパスワードが思い出せなくて、ログインできないんです。中のデータは、もう取り出せないんでしょうか…?
IT上級者の大介先輩
まだ決めつけなくて大丈夫。Appleはリセットの経路を順番に案内しているよ。①Macのパスワードか、Apple Accountのパスワードかを区別する ②ログインウインドウのリセットオプションを使う ③それでも進まなければmacOS復旧から試す。FileVaultを使っている場合は、復旧キーを求められることがあるから、そこは先に確認しておこう。
この記事でわかること
- Macのログインパスワードと、Apple Accountのパスワードの違い
- リセットを試す前に確認しておく入力まわりのポイント
- ログインウインドウのリセットオプションの使い方
- macOS復旧からリセットする手順
- FileVaultの復旧キーが必要な場合と、見つからないときの確認先
結論
ログインウインドウ、次にmacOS復旧の順でリセットを試します
Appleは、Macのユーザーアカウントへのログインに使うパスワードを思い出せない場合について、パスワードはリセットできる可能性がありますとしています。手順は、まずログインウインドウのリセットオプションを使い、それでもリセットできなかった場合に復旧のリセットオプションを使う、という順で案内されています。
ここで先に区別しておきたいのが、MacのログインパスワードとApple Accountのパスワードです。Appleは、ログインウインドウではApple Accountのパスワード、メールアドレス、電話番号ではなく、Macのログインパスワードを入力するよう案内しています。また、FileVaultを使っている場合は、リセットの途中で復旧キーの入力を求められることがあります。
Macには2種類のパスワードがあります

最初に整理しておきたいのが、名前の似た2つのパスワードです。ここを取り違えたまま入力を繰り返してしまうことがあります。
ひとつはMacのログインパスワードです。Macのユーザーアカウントへのログインに使うもので、この記事の対象です。もうひとつはApple Accountのパスワードで、iCloudやApp Storeなどのサービスで使います。Appleは、Macのログインパスワードに関する案内のなかで、Apple AccountはMacのユーザーアカウントとは異なりますと明記しています。
※図解は説明用に作成したものです。操作画面は、Appleの公式情報および公開資料をもとに再現した説明用画像です。実際の表示は、macOSのバージョン、機種、設定などにより異なる場合があります。なお、ログイン画面そのものは再現していません。
Apple Accountのパスワードのほうが分からない場合は、この記事ではなく「Apple IDにサインインできない時の対処法」をご覧ください。Apple公式の案内は「Apple Accountのパスワードを忘れた場合」にまとまっています。
リセットを試す前に確認すること

リセットに進む前に、入力そのものを見直します。Appleは、パスワードを入力する際の確認点として次を挙げています。
1つ目は、大文字と小文字です。パスワードの大文字・小文字を正しく入力しているかを確認します。キーボードの「caps lock」キーがオンになっている場合は、パスワードフィールドにCaps Lockのマークが表示されます。
2つ目は、キーボードの言語です。ログインウインドウの隅にある入力メニューを確認し、キーボードが正しい言語に設定されているかを見ます。記号を含むパスワードでは、ここが合っていないと別の文字が入力されることがあります。
3つ目は、再起動です。Appleの案内は、まずMacを再起動するところから始まります。再起動するオプションが表示されない場合は、電源が切れるまで電源ボタン(またはTouch IDボタン)を最大10秒間押し続け、再びオンにします。(参考:Apple公式サポート「Macのログインパスワードを忘れた場合」)
PC STORE編集部からの補足|ログインウインドウ以外の画面が出るとき
Appleは、再起動してもログインウインドウが表示されず、画面に何も表示されない、アクティベーションロックの画面、鍵のマーク、その他の画面が表示される場合について、起動そのものの対処法を確認するよう案内しています。この場合はパスワードの問題ではない可能性があるため、「Macが起動しない・りんごマークで止まる」の手順から確認してください。
ログインウインドウのリセットオプションを使う
入力を見直してもパスワードが受け付けられない場合、Appleはログインウインドウのリセットオプションを使うよう案内しています。
パスワードフィールドの横に疑問符が表示されている場合は、疑問符をクリックします。Appleによると、ここにはパスワードのヒント(アカウントの設定時にヒントを追加してあった場合)と、「再起動してパスワードリセットのオプションを表示」「復旧パスワードを使ってリセットできます」「Apple IDを使ってリセットできます」などのリセットに関するメッセージが表示されます。
リセットに関するメッセージや疑問符が表示されない場合は、パスワードを最大3回まで入力して、もう一度確認します。そのうえで、表示されるメッセージに応じて次のように分かれます。
- リセットに関するメッセージが表示された場合:メッセージをクリックしてリセットプロセスを開始し、画面に表示される手順に従います。手順はMacの設定によって異なります
- アカウントがロックされているというメッセージが表示された場合:所定の期間が経過するまで待ってからMacを再起動し、もう一度試します。それでもうまくいかない場合は復旧のリセットオプションへ進みます
- メッセージが表示されない場合:Macを再起動してもう一度試します。それでもうまくいかない場合は復旧のリセットオプションへ進みます
リセットの途中で表示される画面について、Appleは次の点に注意するよう案内しています。Apple Accountへのサインインを求められた場合は、Apple Accountのメールアドレスまたは電話番号を入力し、次にMacのログインパスワードではなくApple Accountのパスワードを入力します。別のデバイスに届く確認コードの入力を求められる場合もあります。また、パスワードがわかっているユーザの選択画面が表示された場合は「すべてのパスワードをお忘れですか?」をクリックします。このMacのアクティベートを解除するよう求められた場合について、Appleはこの効果は一時的ですとしています。
必要な情報を入力すると、アカウントの新しいパスワードを作成するよう求められます。パスワードを作成したら、Macを再起動して新しいパスワードでログインします。(参考:Apple公式サポート「Macのログインパスワードを忘れた場合」)
macOS復旧からリセットする

ログインウインドウのリセットオプションでリセットできなかった場合は、macOS復旧から試します。復旧の入り方はAppleシリコン搭載モデルとIntel搭載モデルで異なるため、手順は「Macが起動しない・りんごマークで止まる」の復旧の章もあわせてご覧ください。
復旧からの起動中に、パスワードがわかっているユーザの選択画面が表示された場合は、「すべてのパスワードをお忘れですか?」をクリックします。その後は画面に表示される手順に従います。手順はMacの設定によって異なり、Apple Accountへのサインインや、FileVaultの復旧キーの入力を求められることがあります。
終わったら「終了して“復旧”に戻る」をクリックします。Appleによると、Time Machineからの復元や、macOSの再インストールなどのオプションが表示されている場合は、復旧の実行中です。
ここまででパスワードをリセットする手順が示されない場合、またはリセット手順を完了できない場合について、Appleはメニューバーの「ユーティリティ」メニューから「ターミナル」を選ぶ方法を案内しています。
「ターミナル」ウインドウが開いたら resetpassword と入力して「return」キーを押します。次に表示されるウインドウで、「パスワードを忘れた」または「ログインするときにパスワードが機能しない」などのリセットオプションを選択し、「次へ」をクリックして画面の案内に従います。必要な情報を入力すると、自分のアカウントとほかのユーザアカウントの新しいパスワードを作成するよう求められます。
PC STORE編集部からの補足|コマンドは1つだけです
ターミナルと聞くと身構えるかもしれませんが、Appleが案内しているのは resetpassword の1行だけです。入力後は通常のウインドウが開き、画面の案内に従って進める形になります。それ以外のコマンドを入力する必要はありません。(参考:Apple公式サポート「Macのログインパスワードを忘れた場合」)
FileVaultの復旧キーを求められた場合
リセットの途中でFileVaultの復旧キーの入力を求められることがあります。Appleによると、復旧キーの入力を求められた場合は、復旧キーを構成する英数字の文字列を入力します。
ここで大切なのが、FileVaultの復旧キーとApple Accountの復旧キーは別のものだという点です。Appleは、FileVaultの復旧キーは24文字の英数字から成るコードであり、FileVaultの復旧キーの代わりにApple Accountの復旧キーを使用することはできませんとしています。
どちらを求められるかは、FileVaultをオンにしたときに選んだ方法によって変わります。Appleは、FileVaultをオンにするときに、ログインパスワードを忘れた場合に起動ディスクのロックを解除する方法として、次の2つから選ぶと説明しています。
- iCloudアカウントによるディスクのロック解除を許可:ログインパスワードを忘れた場合でも、ログイン時にApple Accountを使用してリセットできます
- 復旧キーを作成して、iCloudアカウントは使用しない:復旧キーを記録し、保管場所を覚えておく必要があります。暗号化した起動ディスク以外の場所にコピーを保管します
なお、いまログインできない状態では「システム設定」を開けません。その場合は、リセットの途中で表示された復旧キー入力の案内を確認してください。以下は、ログインできる状態で設定を見直すときの画面です。
PC STORE編集部からの補足|会社や学校のMacの場合
Appleは、Macが会社のFileVaultアカウントを持つ組織に属していて、管理者がそのMacに暗号化を設定している場合について、暗号化されたディスクのロック解除およびパスワードのリセットについて管理者に問い合わせてくださいとしています。業務用のMacでは、自分で操作を進める前に管理部門に確認してください。(参考:Apple公式サポート「FileVault復元オプション」)
復旧キーが見つからないとき
復旧キーを控えた場所が思い出せない場合、確認できる可能性がある場所があります。Appleは、FileVaultの復旧キーを入力するMacにmacOS Tahoe 26以降が搭載されている場合について、ほかのデバイスのパスワードアプリで復旧キーを確認できる可能性があるとしています。
手順は次のとおりです。iPhone、iPad、別のMacなどのほかのデバイスで、復旧キーを入力するMacと同じApple Accountにサインインしていることを確認し、そのデバイスで「パスワード」を開きます。「検索」フィールドに「復旧キー」と入力し、検索結果に対象のMacの名前が表示されたら、その名前を選択します。「復旧キー」フィールドのドットをタップまたはクリックすると、Macのキーが表示されます。
パスワードアプリそのものの使い方は「Macのパスワードアプリとは?キーチェーンとの違い」で解説しています。この方法が使えるのは、対象のMacがmacOS Tahoe 26以降で、ほかのデバイスが同じApple Accountにサインインしている場合です。条件に当てはまらない場合は、次の章に進みます。(参考:Apple公式サポート「Macのログインパスワードを忘れた場合」)
どうしてもリセットできない場合

ここからは、データが失われる操作の話になります。Appleは、ほかに解決策がない場合について、Macを消去することで、再びアクセスできるようになりますとし、あわせてMacを消去すると、すべてのユーザアカウント、パスワード、データが完全にMacから削除されますと説明しています。
手順としては、Macをシステム終了して再びmacOS復旧から起動し、パスワードがわかっているユーザの選択画面が表示された場合に、画面上部の「復旧アシスタント」メニューから「Macを消去」を選択する形が案内されています。消去が完了するとMacは自動的に再起動し、その後の状況に応じてmacOSの再インストールやアクティベートの操作に進みます。
PC STORE編集部からの補足|消去は最後の選択肢です
消去はデータが完全に削除される操作です。写真や書類など残したいものがある場合は、実行する前に立ち止まってください。Appleサポートに相談する、購入元に確認する、といった選択肢があります。判断に迷う段階で消去を進めないことが、いちばんの分かれ目です。初期化そのものの手順と注意点は「Macを初期化(クリーンインストール)する方法」でも解説しています。(参考:Apple公式サポート「Macのログインパスワードを忘れた場合」)
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同じことを繰り返さないための備え
リセットできたあとに、次回のための準備をしておくと落ち着いて対処できます。
1つ目は、パスワードの変更です。Appleは、自身のユーザーアカウントや別の管理者アカウントにすでにログインしている場合について、「ユーザとグループ」設定でログインパスワードを変更できるとしています。覚えにくいパスワードのままにせず、ログインできているうちに整理しておく方法です。
2つ目は、復旧キーの保管場所です。Appleは復旧キーについて、暗号化した起動ディスク以外の場所にこのキーのコピーを保管してくださいとし、書き留める場合は文字と数字を表示されている通りに書き写し、忘れることのない安全な場所に保管するよう案内しています。Macの中だけに保管すると、いざというときに開けません。
3つ目は、バックアップです。データの控えがあるかどうかで、最後の段階での判断が変わります。外付けドライブを使った自動バックアップの設定は「Macのバックアップ・Time Machine」で解説しています。
FileVaultを含めたMacのセキュリティ設定全般は「Macのセキュリティ設定」、Macの使い方全般は「はじめてのMac 使い方・設定 総合ガイド」もあわせてご覧ください。
よくある質問

パスワードをリセットすると、Macの中のデータは消えますか?
パスワードのリセット自体は、Macを消去する操作とは別のものです。Appleは、ログインウインドウや復旧からのリセットについて、新しいパスワードを作成してログインする流れとして案内しています。一方で、ほかに解決策がない場合の最終手段として案内されている「Macを消去」は、すべてのユーザアカウント、パスワード、データが完全に削除される操作です。この2つは別のものとして区別してください。なお、リセットの途中で新しいキーチェーンを作成するか確認するメッセージが表示される場合があり、Appleは新しいキーチェーンを作成できるようにするよう案内しています。
ログイン画面に疑問符やリセットのメッセージが出ません。
Appleは、パスワードを最大3回入力してもリセットに関するメッセージが表示されない場合について、Macを再起動してもう一度試すよう案内しています。それでもうまくいかない場合は、復旧のリセットオプションに進みます。macOS復旧から起動し、パスワードがわかっているユーザの選択画面で「すべてのパスワードをお忘れですか?」をクリックして進める形です。リセットの手順が示されない場合は、メニューバーの「ユーティリティ」から「ターミナル」を選び、resetpassword と入力する方法が案内されています。
FileVaultの復旧キーの代わりに、Apple Accountの復旧キーは使えますか?
使えません。Appleは、FileVaultの復旧キーは24文字の英数字から成るコードであり、Apple Accountの復旧キーとは別のものだと明記しています。FileVaultの復旧キーの代わりにApple Accountの復旧キーを使用することはできない、とも案内されています。名前が似ているため取り違えやすい部分です。求められているのがどちらのキーかを、画面の表示で確認してください。
アカウントがロックされたと表示されました。
Appleは、ログインを何度も試した後でアカウントがロックされた場合について、所定の期間が経過するまで待ってからMacを再起動し、もう一度試すよう案内しています。待ち時間の長さは公式に具体的な数値としては示されていません。所定の期間が経過しても解決しない場合は、Appleが案内する復旧のリセットオプションに進みます。
中古で買ったMacで、前の持ち主のパスワードが分かりません。
この記事の手順は、ご自身が所有するMacで、ご自身のアカウントのパスワードをリセットする場合を対象としています。前の持ち主のアカウントが残っている場合や、アクティベーションロックの画面が表示される場合は、Mac側の操作では解決できません。個人間の取引で入手した場合は売り手に、販売店で購入した場合は購入元に連絡し、アカウントのサインアウトやアクティベーションロックの解除について確認してください。PC STOREでも、購入後の状態についてのご相談を承っています。
まとめ
Macのログインパスワードを忘れたときは、まず入力そのものを見直します。大文字・小文字、caps lockのマーク、入力メニューの言語を確認し、再起動してもう一度試します。そのうえで、Appleが案内している順は、ログインウインドウのリセットオプション、次に復旧のリセットオプション、という流れです。Apple Accountのパスワードとは別のものである点も、最初に区別しておきたいところです。
FileVaultを使っている場合は、途中で復旧キーを求められることがあります。復旧キーはApple Accountの復旧キーとは別物で、24文字の英数字です。見つからない場合は、対象のMacがmacOS Tahoe 26以降であれば、同じApple Accountにサインインしたほかのデバイスのパスワードアプリで確認できる可能性があります。最後の手段として案内されている消去は、すべてのデータが削除される操作です。残したいものがある段階では、進める前にAppleサポートや購入元へ相談するという選択肢もあります。
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