最終更新日:2026年8月8日
セキュリティ入門ガイド
偽セキュリティ警告・サポート詐欺画面が出た時の対処法
インターネットを見ていたら、突然「ウイルスに感染しました」という警告が大音量の警告音とともに表示され、「今すぐこの番号にお電話ください」と電話番号が出てくる——。これは「サポート詐欺」と呼ばれる詐欺の手口で、警告そのものが偽物です。実際には感染していないことがほとんどで、電話をせずに画面を閉じれば被害はありません。この記事では、偽警告の見分け方、安全に閉じる手順、絶対にやってはいけない行動、そして万が一電話や操作をしてしまった後の対応まで、初心者の方やご家族にも共有しやすい形で解説します。
IT初心者の七海さん
大介先輩、調べものをしていたら急に「ウイルスに感染しました」って大きな警告が出て、警告音まで鳴り出したんです…!画面に電話番号が出ていて「今すぐお電話ください」って。電話したほうがいいんでしょうか?
IT上級者の大介先輩
絶対に電話しちゃだめだ。それは「サポート詐欺」といって、警告自体が偽物なんだ。本当は感染していないことがほとんどで、ブラウザを閉じるだけで消える。派手な画面と音で焦らせるのが手口だから、落ち着いて閉じる方法を知っておけば怖くないよ。今日はその手順を解説するね。
この記事でわかること
- サポート詐欺(偽セキュリティ警告)の仕組みと、焦らせる手口の正体
- 偽警告と本物のセキュリティ通知を見分けるポイント
- 全画面で閉じられない警告を安全に閉じる手順(Windows・Mac)
- 電話・遠隔操作・支払いなど、絶対にやってはいけない行動
- 電話や操作をしてしまった後の対応と、公的な相談窓口
結論
電話せず、ブラウザを閉じるだけで大丈夫。警告は偽物で、感染していないことがほとんどです
「ウイルスに感染しました」という派手な警告画面と警告音は、Webサイトの広告などから表示される偽物で、画面に出る電話番号に電話させることが目的の詐欺です。表示された時点では、パソコンはウイルスに感染していないことがほとんどです。対処は、電話をせず、画面のボタンにも触れず、ブラウザを閉じるだけ。全画面で閉じられない場合も、Escキーの長押しやブラウザの強制終了、最終的にはパソコンの再起動で必ず消せます。
危険なのは、警告に従って電話をかけ、相手の指示で遠隔操作ソフトを入れたり、サポート料金を支払ったりしてしまうことです。万が一そこまで進んでしまった場合の対応と相談窓口も、この記事で順番に解説します。ご自身だけでなく、離れて暮らすご家族にもぜひ共有してください。
サポート詐欺とは?偽警告の仕組み

サポート詐欺とは、「ウイルスに感染した」「システムが破損した」などの偽の警告画面をパソコンに表示し、画面内の電話番号に電話をかけさせて、有料サポート契約や遠隔操作、金銭の支払いへ誘導する詐欺です。大手IT企業の公式サポートを装うことが多く、国内でも被害の相談が多数報告され続けています。
偽警告は、普通のWebサイトを見ているときに、悪質な広告や誘導ページから突然表示されます。怪しいサイトだけでなく、検索結果から開いた一見普通のページで遭遇することもあります。大きな警告音やカウントダウン、点滅する画面で「今すぐ対応しないと大変なことになる」と焦らせるのが共通の手口ですが、実際にはブラウザ上に表示されているただのWebページであり、この時点でパソコンが感染したわけではありません。
「表示された=感染」ではありません
偽警告は、テレビに映った映像がテレビを壊さないのと同じで、表示されただけならパソコンに害はありません。危険が始まるのは、警告に従って電話をかけたり、指示どおりにソフトを入れたりした後です。だからこそ、「何もせず閉じる」が正解になります。
偽警告と本物の見分け方

「本物の警告だったらどうしよう」という不安が、詐欺につけ込まれる隙になります。偽警告と本物のセキュリティ通知には、はっきりした違いがあります。
| 項目 | 偽警告(サポート詐欺) | 本物のセキュリティ通知 |
|---|---|---|
| 表示される場所 | ブラウザの画面内(Webページとして表示) | OSの通知やセキュリティソフトの画面 |
| 電話番号 | 「今すぐ電話を」と番号を大きく表示 | 電話を求めることはまずない |
| 音・演出 | 大音量の警告音、音声、カウントダウン、点滅 | 控えめな通知音程度で、静かに知らせる |
| 要求される行動 | 電話、ソフトのインストール、支払い | 「削除」「隔離」などソフト内で完結する操作 |
| 閉じる操作 | 全画面表示などで閉じにくくしてくる | 普通に閉じられる |
最大のポイントは「電話番号」です。MicrosoftやAppleなどの正規のセキュリティ機能が、警告画面に電話番号を表示して電話を求めることはありません。電話番号が出た時点で、偽物と判断して差し支えありません。本物のセキュリティ機能がどう動くかを知っておきたい方は「Windows Defenderだけで大丈夫?有料セキュリティソフトとの違い」も参考になります。
偽警告を安全に閉じる手順(Windows・Mac)

偽警告は、全画面表示になって「閉じるボタンが見当たらない」状態を作り、焦りを増幅させます。次の手順を上から順に試せば、必ず消せます。画面内のボタンやリンクには一切触れないのがコツです。
全画面表示を解除する|まずはEscキー
閉じるボタンが見えないのは、ブラウザが全画面表示にされているためです。
-
Escキーを長押しする
キーボード左上のEscキーを数秒間長押しすると、全画面表示が解除され、ブラウザの枠と閉じるボタンが戻ってきます(Windows・Mac共通)。 -
タブまたはウィンドウを閉じる
枠が戻ったら、警告が表示されているタブの「×」、またはウィンドウごと閉じます。 -
音が鳴っていても気にしない
警告音や音声はページの演出です。閉じれば止まります。
閉じられない場合|ブラウザを強制終了する
×を押しても反応しない場合は、ブラウザごと終了させます。
-
Windowsの場合
Ctrl+Shift+Escキーでタスクマネージャーを開き、一覧からお使いのブラウザ(EdgeやChromeなど)を選んで「タスクの終了」をクリックします。 -
Macの場合
Command+Option+Escキーで「強制終了」ウィンドウを開き、ブラウザを選んで「強制終了」をクリックします。 -
それでもだめなら再起動
最終手段として、パソコンを再起動すれば確実に消えます。電源ボタンの長押しは他の作業データに影響するため、できるだけ通常の再起動を選んでください。
ブラウザを開き直すとき|「復元」を選ばない
閉じた後の再開時に、警告ページが戻ってこないようにします。
-
「ページを復元しますか?」は復元しない
強制終了後にブラウザを開くと復元の確認が出ることがあります。復元すると偽警告のページも一緒に戻ってしまうため、復元せずに新しく開き直してください。 -
念のためのウイルススキャン
感染していないことがほとんどですが、不安を残さないために、Windowsセキュリティ(Defender)などでスキャンしておくと安心です。
絶対にやってはいけないNG行動

偽警告そのものは無害でも、次の行動をとってしまうと実際の被害につながります。どれか一つでも当てはまりそうになったら、その場で手を止めてください。
- 画面に表示された電話番号に電話をかける(詐欺グループにつながり、言葉巧みに誘導されます)
- 相手の指示で遠隔操作ソフトをインストールする(パソコンを乗っ取られ、操作や情報を盗み見られます)
- サポート料金として、コンビニでプリペイドカードやギフトカードを購入して番号を伝える(詐欺の典型的な支払い手口です)
- クレジットカード番号、銀行口座、パスワードなどを画面や電話で伝える
- 警告画面内の「スキャンする」「削除する」「更新する」などのボタンを押す(不正なソフトのインストールにつながることがあります)
「日本語が不自然だから大丈夫」とは限りません
近年の詐欺画面や電話応対は日本語が巧妙になっており、不自然さだけでは見抜けないケースが増えています。内容の自然さではなく、「警告画面が電話を求めてきたら詐欺」という行動の型で判断してください。
電話・操作をしてしまった後の対応
もし電話をかけてしまっても、そこで気づいて電話を切れば、まだ被害は防げます。進んでしまった段階に応じて、次の対応をとってください。一人で抱え込まず、早めに相談することが何より大切です。
電話をかけただけの場合
会話しただけなら、金銭的な被害はまだ発生していません。
-
すぐに電話を切る
相手が引き止めても、説明せずに切って構いません。 -
かかってくる電話に出ない
相手に番号を知られているため、その後の着信は無視し、必要なら着信拒否を設定します。
遠隔操作ソフトを入れてしまった場合
パソコンを相手から切り離すことを最優先します。
-
インターネットを切断する
Wi-Fiをオフにするか、LANケーブルを抜いて、遠隔操作をできなくします。 -
入れたソフトをアンインストールする
設定のアプリ一覧から、指示されて入れたソフトを削除します。削除してよいか判断がつかない場合は、信頼できるパソコン店など専門家に相談してください。 -
パスワードを変更しスキャンする
別の安全な端末から、主要なパスワードを変更し、パソコンはウイルススキャンを実行します。アカウントの守りを固める方法は「二段階認証・パスキーの基本」で解説しています。
支払ってしまった・情報を伝えてしまった場合
公的な窓口と金融機関に、できるだけ早く連絡します。
-
クレジットカード・銀行に連絡
カード番号を伝えた場合はカード会社へ、振り込んだ場合は銀行へ、至急連絡して利用停止や相談を行います。 -
公的窓口に相談する
警察相談専用電話「#9110」や、消費者ホットライン「188」で相談できます。プリペイドカードで支払った場合も、レシートやカードを捨てずに相談してください。 -
証拠を残す
画面の写真、支払いの記録、相手の電話番号などは消さずに保管しておくと、相談がスムーズです。
相談窓口の最新情報は公的機関の公式サイトで
サポート詐欺の手口や相談窓口の情報は、IPA(情報処理推進機構)や警察庁、消費者庁が公式サイトで注意喚起を続けています。手口は変化していくため、最新の情報はこれらの公的機関の公式サイトでご確認ください。
安心して使える環境を整えたい方へ
サポート切れの古いOSは、詐欺以外のリスクも高まります
サポートが終了したOSのパソコンは、セキュリティ更新が届かず危険が積み重なります。PC STOREでは、Windows 11搭載の整備済み中古パソコンを保証つきでご案内しています。
再発を防ぐ設定と習慣

偽警告との遭遇を完全にゼロにはできませんが、次の設定と習慣で、出会う確率と引っかかる危険を大きく減らせます。
- ブラウザの「通知の許可」を整理する:偽警告への入口として、サイトからの通知が悪用されることがあります。ブラウザ設定の「通知」から、覚えのないサイトの許可を削除してください。閲覧中に出る「通知を許可しますか?」も、信頼できるサイト以外は「ブロック」を選ぶ習慣をつけましょう
- OSとブラウザを最新の状態に保つ:更新プログラムには、こうした手口への対策も含まれます。更新が失敗するときは「Windows Updateが進まないときの対処」を参考にしてください
- セキュリティ機能を有効にしておく:Windowsセキュリティ(Defender)が有効になっているかを確認します。中古パソコンを使い始めたときの基本設定は「中古パソコンとウイルス対策」で解説しています
- 「無料スキャン」「PCが遅い?」などの広告をクリックしない:偽警告への入口の多くは、こうした不安をあおる広告です
- 家族と手口を共有する:サポート詐欺の被害は、パソコン操作に不慣れな方や高齢の方に多く報告されています。「警告画面が電話番号を出してきたら詐欺」という一点だけでも、ご家族に伝えておいてください
家族と共有したいチェックリスト

いざというときに落ち着いて行動できるよう、このチェックリストをご家族と共有しておきましょう。冷蔵庫に貼るメモの代わりになるくらい、シンプルにまとめています。
警告が出たときの行動
- 画面の電話番号には絶対に電話しない
- 画面の中のボタンやリンクには触らない
- Escキーの長押し→タブを閉じる→だめならブラウザ強制終了→最後は再起動
- 「ページを復元しますか?」では復元しない
ふだんの備え
- ブラウザの通知許可に、覚えのないサイトが残っていないか
- OS・ブラウザ・セキュリティ機能が最新の状態か
- 困ったときの相談先(家族、#9110、188)を決めてあるか
- 「警告画面が電話を求めてきたら詐欺」を家族全員が知っているか
よくある質問

偽警告が出たということは、ウイルスに感染しているのでしょうか?
ほとんどの場合、感染していません。偽警告は、Webサイトの広告や誘導ページがブラウザ上に表示しているだけの「ただのWebページ」で、表示された時点ではパソコンに害はありません。閉じた後、不安を残さないためにWindowsセキュリティなどでスキャンしておけば十分です。スキャンで何も検出されなければ、心配はいりません。
警告が全画面になって、閉じるボタンがどこにもありません。
ブラウザが全画面表示に切り替えられているためです。キーボード左上のEscキーを数秒間長押しすると全画面が解除され、閉じるボタンが戻ります。それでも閉じられない場合は、WindowsはCtrl+Shift+Escでタスクマネージャーからブラウザを終了、MacはCommand+Option+Escで強制終了してください。最終手段はパソコンの再起動で、必ず消せます。
画面の番号に電話してしまいました。もう手遅れですか?
手遅れではありません。電話で話しただけなら、金銭的な被害はまだ発生していません。すぐに電話を切り、その後の着信には出ないでください。もし遠隔操作ソフトを入れてしまった場合は、インターネットを切断してソフトを削除し、パスワードを変更してください。支払いや情報の入力までしてしまった場合は、カード会社・銀行への連絡と、警察相談専用電話「#9110」や消費者ホットライン「188」への相談を、できるだけ早く行ってください。
本物のウイルス感染だったら、と思うと閉じるのが不安です。
見分けの決め手は電話番号です。MicrosoftやAppleなどの正規のセキュリティ機能が、警告画面に電話番号を表示して電話を求めることはありません。電話番号が出ていれば偽物と判断できます。本物のセキュリティ通知は、OSやセキュリティソフトの画面から控えめに表示され、「削除」「隔離」などソフト内の操作で完結します。閉じた後にスキャンを実行すれば、実際の感染の有無も確認できます。
まとめ

突然の「ウイルスに感染しました」という警告画面と警告音は、電話をかけさせることが目的のサポート詐欺で、警告そのものが偽物です。表示された時点では感染しておらず、Escキーの長押し、タブを閉じる、ブラウザの強制終了、再起動の順に試せば、必ず安全に消せます。電話番号が表示されたら詐欺——この一点を覚えておくだけで、被害のほとんどは防げます。
万が一、電話や操作、支払いまで進んでしまっても、インターネットの切断、パスワード変更、カード会社への連絡、#9110や188への相談と、打てる手は残っています。一人で抱え込まず早めに相談してください。そして、この手口をぜひご家族にも共有を。パソコンの環境自体に不安がある方は、PC STOREでもお気軽にご相談いただけます。
PC STOREは、安心して使い続けられる環境づくりを応援します
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